遠藤晃 准教授
子どもたちが持つ生きる力を もっと引き出すために、先生も変わろう
私は、自然を活かした環境教育に取り組んでいます。
沖縄県座間味村の小学校では、総合学習で、地域に生息するケラマジカの研究を指導してきました。指導というが、ここでの私の役割は「ケラマジカを調べよう」と提案するだけ。シカの食べ物、角、戦い、子どもたちから知りたいことがあふれ出ます。
テーマも調べ方もまとめ方も、決めるのは子どもたち。そこに模範解答はありません。知りたいことを調べてわかったこと。それが"正解"です。そんな学びを経験すると、子どもたちはまるでカゴから出された鳥のように羽ばたきます。いきいきと興味を自由に解放し、研究者も気づかないシカの行動を発見。ついには沖縄の学会で発表まで。
子どもたちは無限の力を持っています。それに自分で気づき、自信を持てば、生きる力もたくましくなります。ひとつの正解だけを教える教育。これを考え直すタイミングはまさに今。教える側から変わらなくちゃ、と子どもたちに教えられました。
●子ども主体で物事を決定
ケラマジカの研究では、子どもたち自身が観察内容を決定。自分が興味を持った点を調べるので、より深い観察記録ができました。
知りたいことを学ぶという仕組みづくりが大切です。
●ユニークな野鳥図鑑も完成!
座間味村立阿嘉小学校の子どもたちは地元の野鳥図鑑を作成。それぞれの鳥にオリジナルニックネームをつけたり、鳴き声を記録するなど、子どもたちの自由な発想が光っています。
プロフィール
遠藤 晃 准教授
宮崎県出身。専門は動物の生態学で、沖縄・長崎の小中学校で、ニホンジカ・ケラマジカ観察など地域の自然に即した環境教育に取り組む。シカの好きなところは"つぶらな瞳"。




