南九州大学は、「食」「緑」「人」に関する基礎的、応用的研究をすすめ、専門分野において社会に貢献寄与できる人材を育成します。

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先生!おじゃまします。「地域環境学科・廣瀬大介先生」

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廣瀬大介 教授
Daisuke Hirose
環境造園学部地域環境学科
資源植物生産学研究室

1962年京都市生まれ。南九州大学園芸学部卒業。神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了。1994年南九州大学に赴任。1997年10月から翌年8月までオーストラリアのメルボルン大学で草地生理学に関する研究に従事。

資源植物生産学研究室ではどんな研究をしているのですか?

私の研究室では農業生産の場で発生している種々の問題について実際に作物を栽培しながら最良の解決策を見つける研究をしています。

例えば、有機質肥料をどの時期にどのように施用すれば作物の収量や品質が最も優れるのかを明らかにしたり、根系の発達や機能と地上部の生育との関係を調査して作物の収量や品質を向上させるにはどのような肥培管理をすれば良いのかなど、具体的なテーマを設定し研究を重ねています。

このような研究の成果を重ねることで農家の方たちへ栽培管理に対する的確なアドバイスができるのでは、と考えています。

具体的な研究内容を教えてください。

いろいろな研究を行っていますが、今は焼酎もろみ粕を肥料として作物栽培に利用できないかという研究に力を入れています。

焼酎もろみ粕は焼酎を造る過程で製造かすとして排出されるものです。かつではこの焼酎もろみ粕は産業廃棄物として海洋に投棄、あるいは畑に直接散布して処理されてきました。しかし、現在は環境保全の観点からこのような処理はできなくなっており、各焼酎製造メーカーには焼酎もろみ粕の環境に配慮した適正な処理をすることが求められています。現在までのところ、家畜の飼料、食品あるいは化粧品への利用が進められていますが、肥料として用いることも処理方法のーつとして検討されています。

焼酎もろみ粕は植物の生育に必要な窒素やリン酸などを含み、肥料として十分な条件を持っています。しかし、今までの研究では焼酎もろみ柏から製造した肥料を実際栽培に用いた場合、収量や品質に対する効果のほどははっきりしていませんでした。これには、いろいろな理出が考えられるのですが、最大の理由には、正確な試験が行われていなかったことがあげられます。そこで、私たちの研究室では、厳密な圃場(ほじょう)試験を実施して焼酎もろみ粕肥料が実際栽培に利用できるものかどうかを検討しています。

このような圃場試験は、短期間で簡単に結果が出るものではありません。かなりの時間と労力の要る研究ですが、焼酎もろみ粕の農業利用と循環型農業への道を開く重要な研究であると思ってがんばっています。

研究の楽しさはどんなところにありますか。

大学院時代の恩師の先生から「栽培している作物を見れば育てている人間の性格が分かる」と教えられたことがあります。実際に作物を栽培すればこの言葉が身にしみて分かります。サボっていると作物はダメになりますし、手をかけてやると立派に育ってくれます。作物栽培は苦労も多いですが自己を映し出す鏡としての面白みがあります。また、圃場試験では、うまく作物を育てると試験区ごとに綺麗な生育差が出てきて試験成功のなんともいえない喜びも実感できます。

学生たちにメッセージを。

まずは、興味ひかれるもの、あるいはやってみたいことを見つけましょう。見つけたならば、今度はそれをとことん追求していきましょう。そうすれば、更なる興味もわいてきますし、学ぶことの楽しみも感じることができると思います。

ゼミ学生に聞いてみました。廣瀬先生の魅力。 先生の部屋でこんなモノ見~っけ! 13mono1.jpg

麦わら帽子

「研究室に居なかったら圃場に探しに来てください」と言うほど一日の大半を研究用の圃場で過ごす廣瀬先生。その先生の必需品が、作業着に長靴、そして麦わら帽子。「帽子のデザインなんてこだわりませんよ」と笑う先生ですが、さまざまなデザインの帽子に先生のおしゃれ心がチラリ。


青い旗の写真

「ユーレカ」の旗

メルボルン大学に留学していた先生が、オーストラリアで買ってきたのが、「ユーレカ」の旗。これは、19世紀メルボルンで起きた正義を求めた戦いのときの旗で、今も「自分は正義を貫いている」シンボルとしてメルボルン市民に大切にされているとか。先生は、研究者として「偏見を持たず、真実を求める」気持ちを表すため、研究室の壁に張っているそうです。


机の上の木製のプレート

学問に王道なし

研究室の隅に無造作に置かれていたプレート。10年近く前の学生が置いていったものが、そのままあるのだとか。先生の研究姿勢を示すもの?

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