園芸学分野
(園芸生産環境専攻)

地方から未来を創造する

ジツガク、
No.1へ。

蔬菜園芸学研究室/陳 蘭庄教授

テーマ:「蔬菜(そさい)」を最新の栽培技術と品種育成技術で研究・開発

本研究室では、主に2つの研究を行っています。1つ目は、クローン(アポミクシス)植物の生殖様式の解明とその関連遺伝子の捕捉および農業上での応用研究。これまでにアポミクシス性牧草を用いて、その生殖様式を明らかにした上で、アポミクシス特異的遺伝子(ASG-1ファミリー)のクローニング(捕捉)に初めて成功しています。今はその遺伝子の機能解析のため、モデル植物のシロイヌナズナをはじめ、ギニアグラス(牧草)、イネ、サツマイモなどへの遺伝子導入実験を行っています。目指すところは、有用作物にアポミクシス遺伝子を導入して、一代雑種の固定による増収増産品種を作出し、人類の爆発的な増加による食糧危機を回避することです。研究の2つ目は、日本全国に点在する在来野菜の復活方法やその有効利・活用方法の研究。主に宮崎在来野菜である「糸巻き大根」や「日向カボチャ」、「佐土原ナス」などを研究材料として、栽培法から育種法までさまざまな手法を用いながら研究を展開しています。新糸巻き大根、新日向カボチャ、新佐土原ナスの育成と品種登録をすることが目標。室外や室内での実験ができる人材を育てています。

陳 蘭庄教授

研究分野 園芸学分野【園芸生産環境専攻】

研究室全員が一丸となって、楽しく学びあい、高めあいながら、
それぞれの目標に向かって研鑽しましょう。

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学生の声

宮崎在来野菜の魅力を未来に継承していきたい。

研究室では宮崎在来野菜の品種改良や普及のための栽培実験に取り組んでいます。「糸巻きダイコン」については品種登録の出願が済んでいる状態ですが、「佐土原ナス」、「日向カボチャ」については品種登録一歩手前というところ。現在の研究を引き継ぐ後輩たちには、品種登録出願を目指してほしいと思います。

吉崎 新太さん (愛知県立猿投農林高等学校出身)

2021年度卒業論文テーマ

  • 宮崎在来野菜「佐土原」ナスの品種改良~品種間正逆交雑によって得られた品種登録用新系統の諸形質の予備調査
  • 集団選抜法を用いた宮崎県在来野菜の「糸巻きダイコン」の品種改良~GW-LOとRR-S系統の育成~
  • 宮崎在来野菜「日向カボチャ」の品種改良~種間交雑によって得られる品種登録用の新系統「系統10」の諸形質調査
  • 宮崎在来野菜「日向カボチャ」の品種改良~種間交雑によって得られる品種登録用の新系統「系統13」の諸形質調査

2020年度卒業論文テーマ

  • 宮崎在来野菜「日向カボチャ」の品種改良優良系統における焼酎粕入り笹サイレージの施用効果の検討

2019年度卒業論文テーマ

  • 集団選抜法による宮崎在来野菜「糸巻き大根」の優良系統育成に向けて~糖度測定と食味調査について~
  • 集団選抜法による宮崎在来野菜「糸巻き大根」の優良系統育成に向けて~採種試験と系統選抜~
  • 宮崎在来野菜「日向カボチャ」の品種改良~種間交雑雑種後代における優良系統選抜~
  • 宮崎在来野菜「佐土原」ナスの品種改良~種間雑種の葯培養による雑種後代獲得の試み~
  • 宮崎県の新しい特産物「日向メロン」作出へのアプローチ研究~品種間雑種後代の自殖による優良系統の育成の試み~
  • アポミクシス性特異的遺伝子の機能解析~イネ科植物の種子培養からのカルス形成とカルスの生育調査について~
  • ゴマ栽培に関わる諸生育条件の検討~三股町借用地での胡麻栽培実験を例として~

果樹園芸学研究室/前田 隆昭 教授

テーマ:熱帯・亜熱帯果樹および特産果樹の生理生態に関する研究

 

近年、地球温暖化が進んでいます。こうした時代に適応するため、当研究室ではマンゴーやアボカドなどの熱帯・亜熱帯の果樹を対象とした研究を行っています。果樹にはそれぞれ多くの品種が存在します。その中で、宮崎県や鹿児島県の南九州に適した品種を探索することを目標に、果樹の品種の特性について日々研究を進めています。また、果樹の生理生態についても研究しています。果物、特にトロピカルフルーツが好きな人や興味のある人は、一緒に研究しましょう。

前田 隆昭 教授

研究分野 園芸学分野【園芸生産環境専攻】

熱帯には未知の果物が沢山あります。
これらを栽培しながら、品種特性や生理生態について研究しています。

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学生の声

大好きなフルーツの魅力を伝えられる人になりたいと思っています。

多種多様な果樹を観察しながら灌水することによって、初めて知る果樹の名称や栽培について知識が増えました。また、土の乾き具合で灌水の量を調節するなど、果樹栽培の基本が身に付きました。熱帯果樹に特化している当研究室で、マイナーな果樹の味や魅力、施設管理を詳しく学びたいと考えています。

上野 真歩さん(熊本県立熊本農業高等学校出身)

2021年度卒業論文テーマ

  • 環状剥皮処理がパッションフルーツの樹体内養分に及ぼす影響
  • 開花期における摘芯処理がゴレンシの花芽着生数に及ぼす影響
  • 笹サイレージの施用がパッションフルーツの終了及び果実品質に及ぼす影響
  • 発根促進剤の濃度がナンダンクカラスウリの挿し木繁殖に及ぼす影響

2020年度卒業論文テーマ

  • 笹サイレージの施用がパッションフルーツの収量および果実品質に及ぼす影響
  • 挿し床用土がナンバンキカラスウリの挿し木繁殖に及ぼす影響
  • ベトナムバナナの収量および果実品質

2019年度卒業論文テーマ

  • ゴレンシの挿し木繁殖に関する研究
  • ジベレリンによるジャボチカバの無核果実生産の可能性
  • ナンバンキラスウリ花粉の人工培地上での発芽に及ぼすショ糖濃度の影響
  • 液肥施用がヒュウガナツの着色に及ぼす影響
  • ジベレリンによるブドウサンショウの無核果実生産の可能性
  • 用土の違いがパッションフルーツとナンバンキカラスウリの挿し木に及ぼす影響

花卉園芸学研究室/長江 嗣朗教授

テーマ:花の不思議を学びながら、花卉の魅力をより探求する

花卉(花)が人にどのように関わるのかを考えながら、花卉が人々の生活により深く根差すことを目指しています。
例えば、花をより美しく育成し、その美しい姿をより長く維持するためにはどうすればいいのか。草花、花木、山野草など観賞植物全般を対象に研究を進めています。これまでに取り組んできた主な研究テーマは、切り花の鮮度保持に関する研究や、鉢花の鮮度保持に関する研究。新しい水耕栽培槽を用いた六次産業化植物を検討したり、都城盆地における花公園の作成についても考えています。花卉は食べることができませんが、文明や人々にとって欠かすことができないものです。一緒に植物の不思議を学びましょう。

長江 嗣朗 教授

研究分野 園芸学分野【園芸生産環境専攻】

花が好きな方、自然と触れ合いながら
花の不思議について一緒に学び、考えてみませんか?

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学生の声

意見を出し合って研究生全員で楽しく研究活動に取り組んでいます。

当研究室は花の研究が主な内容ですが、外部から依頼を受けて、寄せ植え体験の実習や花壇の整備のほか、学内のヒーリングガーデンの管理も行っています。私は、無農薬無化学肥料でのゴマの増収をテーマに研究しています。教授も積極的にコミュニケーションをとってくださるので、楽しく研究活動を続けられます。

酒井 俊輔さん(宮崎県立日南振徳高等学校出身)

2021年度卒業論文テーマ

  • プチヴェールにおける効率的な栽培方法について
  • 無農薬・無化学肥料による安心安全なゴマ増収のための栽培研究
  • 新しい水耕栽培槽を用いたメロンの栽培研究
  • 活け水のpHがバラ切り花に及ぼす影響
  • 冬季の水耕栽培における根域加湿が数種花卉の成長に及ぼす影響
  • ゼラニウムの育成に及ぼすわい化剤の影響

2020年度卒業論文テーマ

  • 光強度がチューリップ切り花の花持ち期間に及ぼす影響について
  • 南九州における安心安全なゴマの増収についての研究
  • 主要な数種切り花における観賞期間中の品質の変化について
  • 開花時における花の香りの強度について
  • 水耕におけるメロンの新しい栽培方法の確立
  • 鰐塚山の標高1000m付近における維管束植物の南限種および希少種の生育状況について

2019年度卒業論文テーマ

  • ドライフラワーの色彩保持に関する研究
  • バラ切り花の鮮度保持に及ぼす湿度の影響
  • 6次産業を目的としたゴマの収量増加のための研究
  • 水耕栽培槽を用いたメロン栽培技術についての研究
  • プチヴェールの収量増加及び品質向上のための栽培実験
  • 地域における花公園へのワイルドフラワー導入に向けた生育試験

環境保全園芸学研究室/山口 健一 教授

テーマ:雑草防除が可能な微生物をみつけて、化学農薬を減らしたい!

農薬や化学肥料に過度に依存した慣行農業の改善を目的として、ICM(総合的作物管理)など環境と調和した園芸生産に関する実験科学的な研究をフィールドとラボ(実験室)で行っています。

山口 健一 教授

研究分野 園芸学分野【園芸生産環境専攻】

21世紀は環境の時代です。
人と環境にやさしい植物保護・防疫について学びを深めましょう。

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学生の声

植物に共生する微生物を分離して、未知の機能や仕組みを研究しています。

研究室では環境に負荷をかけない農業・園芸生産の理論と実践を学んでいます。私は、卒業研究として、海外から侵入して日本で定着・繁殖している雑草のバイオコントロール(生物防除)について研究しています。大学で学んだことを活かして、農業高校の教員として講義も実験・実習もできる教師を目指したいと思います。

長谷川 みゆ(島根県立松江農林高等学校出身)

2021年度卒業論文テーマ

  • トマトの収穫期に分離される内生菌と苗の生育に及ぼす影響
  • 在来ワサビナ(Brassica juncea)の育成条件と常在する内生菌
  • 腐植酸の処理がサツマイモの成長および内生菌フロラに及ぼす影響
  • 外来オオアレチノギクから分離される糸状菌のとの除草活性
  • 暖地雑草タチスズメノヒエから分離される糸状菌とその性状
  • キク科オオブタクサから分離される糸状菌とその除草活性

2020年度卒業論文テーマ

  • サツマイモ多収品種シロユタカに内生する糸状菌フロラ
  • 外来雑草マツヨイグサ類から分離される糸状菌について
  • カヤツリグサ科植物から分離される糸状菌とその除草活性
  • 外来水生雑草Salviniaの増殖因子とバイオコントロールの可能性
  • 果樹園で繁殖するツユクサ科雑草から分離される糸状菌の性状
  • 観賞植物として導入されたCoreopsisの生理生態と生物的制御の可能性
  • 南九州で繁殖するキク科外来雑草から分離される糸状菌フロラ
  • イネ科セイバンモロコシから分離される糸状菌とその除草活性

2019年度卒業論文テーマ

  • ヒエ属から分離される糸状菌のヒメタイヌビエに対する除草活性
  • 意図的導入植物 Lantana camara に発生する葉枯れの生物要因
  • 海外逸出雑草イタドリに除草活性を示す内生糸状菌
  • 関東で発生するクログワイから分離される糸状菌の微生物学的解析
  • 要注意外来雑草ムラサキカタバミの内生菌について
  • 水田で発生する Lemna sp. の繁殖抑制要因と農薬による影響
  • 抽水性外来雑草オオフサモの増殖因子と化学的防除
  • 酢酸の除草活性と園芸植物に及ぼす影響
  • 浮遊性外来雑草ボタンウキクサの増殖因子と化学的防除

資源植物生産学研究室/廣瀬 大介教授

テーマ:まだ解明されていない、作物根系のナゾを読み解く。

施肥窒素の量や形態の差異が、作物根系の形成に及ぼす影響を明らかにして、より生産性の高い作物を作り出すための基礎的な知見を得ようとしています。主な研究テーマとしては、種々な栽培条件の違いが、作物根系の構造と分布様相にどのような影響を及ぼすのか。フラクタル解析を用いて明らかにしています。作物の生産性と根系の構造・分布様相の関係は、未だ解明されていないことが多いです。根系形態の解明は根気のいる研究ですが、その分、高い達成感が得られます。一緒に研究してみませんか。

廣瀬 大介 教授

研究分野 園芸学分野【園芸生産環境専攻】

根の研究は、つい最近になって注目され始めた分野です。
このため、日々新たな発見に出会えます。

関連するSDGs

学生の声

研究内容を何度も発表する中でプレゼン能力が身に付きました。

毎日、研究対象のイネの面倒を見ているのですが、日々成長する姿を見ることは何事にも代えられない喜びを感じています。また、専攻演習では、研究について毎回発表を行うのでその準備をします。きちっとまとめて話すことにやりがいを感じるようになり、少しずつプレゼンテーション能力も身に付いてきたと思います。

中村充希さん(宮崎県立宮崎南高等学校出身)

2021年度卒業論文テーマ

  • 生態型が異なる水稲の穂ばらみ期以降の生育と根長におよぼすアンモニア態窒素と硝酸態窒素の影響

2020年度卒業論文テーマ

  • 最高分げつ期以降の水稲の生育と根長におよぼすアンモニア態窒素と硝酸態窒素の影響

2019年度卒業論文テーマ

  • 幼苗期の施肥窒素の化合形態と施用開始時期の違いが水稲の生育と根系発達に及ぼす影響

農産物貿易研究室/姜 暻求教授

テーマ:東アジアの園芸農産物貿易の実態を分析

東アジアの園芸農産物貿易を研究しています。主な対象国は日本、中国、韓国です。貿易は各国の生産・消費・流通のみならず、貿易当事国間の協定によって大きく左右されます。そのため、日中韓の諸事情を、インターネットや現地調査で、資料やデータを集めて分析しています。主な研究テーマは、日韓の主な農産物生産費・卸売市場価格の比較分析や、青果物の産地及び、消費地・流通に関する日中韓比較研究など。日本では近年、野菜消費量の20%、果実消費量60%が輸入品です。園芸農産物の生産者も消費者も、輸出入は切り離せない重要なテーマ。一緒に、東アジアの園芸経済について勉強しませんか。

姜 暻求 教授

研究分野 園芸学分野【園芸生産環境専攻】

一緒に東アジアの農業・食料事情を勉強し、
この地域のフードビジネスで活躍する人材になりましょう。

関連するSDGs

学生の声

将来、農業高校の教師として専門知識を分かりやすく伝えられる力を培いたい。

米農家は現在、米の価格競争に悩まされています。解決策のひとつに自分で価格設定を行うことが出来る直売所があります。そのため農産物産地直売所における販売流通システムに興味を持って専門的に学んでいます。また、こうした研究の中で、マーケティング能力やデータ活用能力も身に付いてきたと思います。

古賀 航平さん(福岡県立八女農業高等学校出身)

2021年度卒業論文テーマ

  • 福井県のコメ生産費節約について
  • 主産地露地ブドウ農家経営の労働節約について
  • 果樹農業共済から農業収入保険への移行について
  • でん粉原料用甘藷と生食用甘藷の経営費比較分析

2020年度卒業論文テーマ

  • 露地ブドウ農家の経営発展可能性
  • 宮崎県の県外ゴルフ観光客が与える地域経済効果分析
  • コーヒー2050年問題と我が国におけるフェアトレード
  • 果実に対する消費者行動と消費拡大に関する一考察
  • 我が国における農福連携の現状
  • 我が国における肉用牛生産と価格動向について

2019年度卒業論文テーマ

  • 農産物直売所のHealing機能構図に関する研究