食品安全 食品開発科学科
HACCP
地方から未来を創造する
ジツガク、
No.1へ。
🍅 食の安心を、学びから現場へ。
南九大でHACCPを実践的に学ぶ
食品開発科学科では、国際的な衛生管理手法「HACCP」の基本から実社会での活用までを体系的に学べます。食品の衛生管理は、単なるルールではなく「科学」。実務経験豊富な教員による講義と研究を通して、食品業界で求められる実践力と専門性を身につけませんか?
でも、そもそも「HACCP」ってどんなもの?
そんな疑問に、ここからお答えします。
HACCPってなに?
HACCP(ハサップ)とは、食品の製造・加工の過程で発生しうる危害(微生物・異物混入など)をあらかじめ予測し、それを防ぐための「衛生管理の国際基準」です。
食品業界ではすでに導入が義務化されており、これからの食品開発には欠かせない知識と技術です。
▶ 南九州大学では、HACCPを基礎からしっかり学べます!
なぜ今、HACCPが重要なの?
食品の安全性は、すべての人の暮らしに関わる大切なテーマです。
日本では2021年6月から、すべての食品等事業者に対してHACCPに沿った衛生管理が義務化されました。
食品業界で働くうえで、HACCPの知識と理解は欠かせないものとなっています。
南九州大学ではどう学べる?
食品開発科学科では、食品衛生や品質管理に関する講義を通じて、HACCPの基本的な考え方を学びます。
危害要因分析や重要管理点の設定など、現場で求められる衛生管理の知識を、体系的に理解することができます。
将来、食品製造・開発・品質管理などの分野で活躍したい学生にとって、HACCPの知識は就職にもつながる大きな武器になります。
制度のことをもっと詳しく知りたい方へ
HACCP制度化に関する詳細は、以下をご覧ください。
▶ 厚生労働省「HACCPに沿った衛生管理の制度化」ページへ
▶ SDGsACTION(朝日新聞・長田教授解説記事)
🔬 研究室紹介
南九大でHACCPを学ぶ
HACCPと微生物管理を、
現場の視点で深く学べる研究室をご紹介します。
現場で磨いた知を、次世代へ。
加熱殺菌とHACCPの実践知 ― 長田研究室 ―

長田 隆 教授(博士(農学)/新潟大学)
食品会社で約30年、食肉・農産・飲料など多様な加工現場を経験。
加熱殺菌条件や微生物の管理方法を理論的に明らかにし、HACCPの現場で実践してきた長田教授が、次世代の食品技術者を育てます。
「この食品に、どんな菌を、何℃で何分加熱すればいいのか?」
現場では、これが明確に答えられないことが多いのが実情です。
長田研究室では、そんな“食品現場の悩み”に寄り添う技術者育成を目指しています。
📌 主な研究テーマ
- 常温流通する加工食品の変敗防止に関する研究(地球温暖化を見据えて)
- ロングチルド食品の変敗防止に関する研究
- (特に中小企業の)HACCP導入および普及に関する研究・支援
🎓 卒業後の進路(一部抜粋)
- 日本食品検査、ニチレイフーズ、興人ライフテック、財宝、デリカフレンズ、南日本ハム、栗山ノーサン など食品業界
- 大学院進学(宮崎大学・南九州大学)
- 高等学校教員(農業)など教育分野
HACCPに関するお問い合わせ
📌 地域・企業・高校との連携事例
🥕 ゴボチ × デイリーマーム(2020年度)
農林水産大臣賞受賞の産学連携。HACCPシステムを構築。
細元匠さん(高鍋)、照屋元希さん(北部農林)、興梠太一さん(宮崎学園)が現場主導で活躍。
🥕 ゴボチ × デイリーマーム(2021年度)
2020年に引き続き、JSF-B認証に向けた文書作成支援。
田中大誠さん(久居農林)、蓑毛七奈さん(高鍋農業)、山田千智さん・四本桃子さん(宮崎南)らが参加。
🧪 栗山ノーサン × 修士研究
向井くるみさん(都城泉丘)が、JFS-B規格に基づく
食品安全マネジメント構築に修士研究として取り組み、
栗山ノーサンは2025年4月29日に当該規格認証を取得。
🍱 “桜蓮” 小規模飲食店HACCP支援
都城市の料理屋“桜蓮”で、飲食店へのHACCP導入を支援。
小規模事業者向け普及モデル構築を行いました(小規模飲食店HACCP 2024年9月認証取得)
先生からのメッセージ ― 長田研究室より
長田 隆 教授(博士(農学)/新潟大学)
これまで、約30年間、食品会社に勤務してきました。
食品会社といってもさまざまです。食肉・農産・飲料といった、数多くの食品加工を経験してきました(水産加工だけ未経験)。
企業なのでさまざまな仕事をしなければなりません。
大学のように専門だけやってればいい訳ではありません。
そんな中、どの職場でも共通な業務として取り組んだ、仕事がありました。それは微生物管理業務でした。
食品の加熱殺菌条件のほとんどは、経験的に設定されています。
そのような条件を理論的に明確にして、設定を見直す仕事に勢力を傾けました。
世の中が食品安全重視(=HACCP制度化)する中で、危害の大半は微生物危害であるため、HACCPに関わる仕事も必然的に多くなりました。
食品業界を見渡しても、食品微生物に精通した技術者が不足していることが問題視されています。
これは新商品を提案しても「どんな細菌種をターゲットにして、何℃で、何分加熱すればいいのか?」分からない状態なんですね。
この状態を、どうにかしなければいけない!と思い、大学の教員になりました。
そして、4年生や大学院生に、将来の食品微生物技術者として活躍してもらうために、食品企業と共同で、食品の変敗防止対策として、加熱殺菌条件の検討研究を中心に取り組んでもらっています。