南九州短期大学部創立60周年記念式典を開催しました
南九州大学短期大学部(学長:中瀬昌之)は11月30日、創立60周年を記念した式典を宮崎キャンパスで開催しました。当日は在学生や教職員のほか、卒業生やかつて教鞭をとっていた教員らが一堂に会し、式典のコンセプトに掲げた「つながる想い」を感じながら、節目の年をともに祝いました。
式典は、同短期大学部2年の甲斐曖莉さんの司会のもと、国際教養学科の横堀仁志学科長による開式の言葉で幕を開けました。続いて、学長式辞、保護会会長あいさつ、在学生代表として学生会会長・髙橋心音さんのあいさつが行われ、それぞれの立場から、本学で培われてきた学びや人とのつながりへの思いが語られました。
【学長式辞】
南九州大学短期大学部は、地域と共に歩んだ60年の中で、学生一人ひとりの成長と人生に寄り添い、「人を大切にする」「人に寄り添う」精神を育んできました。多くの卒業生が社会でその学びを生かし、本学は帰ってこられる原点として愛され続けてきました。令和8年度末に歴史に幕を下ろしますが、その歩みと心は、皆さまと教職員の胸に生き続け、未来へと受け継がれていきます。
【在学生代表あいさつ文】
創立六十周年を迎え、これまで本学を支えてきた教職員、地域の皆さま、そして先輩方への深い感謝の思いを胸に、この学び舎で成長できる喜びを新たにしています。六十年の歴史は、一人ひとりの想いが重なり紡がれてきたものであり、私たちも歴史を未来へと繋いでいく存在です。ここで得た学びや出会い、想いを心に刻み、卒業後も社会や次の世代へ受け継いでいく決意をもって、これからも歩み続けていきます。
第2部では、卒業生とかつて教鞭をとっていた教員によるトークセッションを実施。横堀学科長がコーディネーターを務め、当時の思い出やエピソードを交えながら、半世紀以上にわたる「ナンタン」の歩みを振り返りました。このほか、旧南九州短期大学卒業生で、現在は特別支援学校に勤務しながら、アーティストとして絵を発表している野本龍一さんが自身の作品を紹介したり、シンガー・ソングライターとして活躍する永吉愛さんが学園歌を披露したりするなどして、会場は温かな雰囲気に包まれました。
今回、60周年の節目を記念し、宮崎キャンパス東門付近には、「栄光」や「名誉」を花言葉に持つジャカランダの苗木を植樹しています。学生時代の学びや友との出会い、教室で過ごした何気ない日々――そうした一つひとつの記憶が「栄光」として心に刻まれていることを、これからも忘れずにいたいという思いが込められています。短期大学部は、現1年生が卒業する2027年3月をもって閉学予定ですが、本式典は、地域とともに紡いできた歴史と人とのつながりを改めて確かめ合い、その思いを次の時代へと静かに受け渡す一日となりました。









